創作物

松原寛研究会・百藝記念同人誌『熱情』


(画像をクリック/タップで内容をお読みいただけます)

「熱情」 発行にあたって

 今年、日本大学藝術学部は百周年を迎えました。私たちはこの記念すべき時に日藝生であること、本当に誇りに思います。

「熱情」 編集部は、文芸学科の二年生で構成されています。新型コロナウィルス感染症により、入学式もなく始まった大学生活。始めは慣れないオンライン授業に四苦八苦、とても不安でした。今もほとんどの授業がオンラインです。

 しかし、日藝に来て、藝術を志す仲間と出会い、楽しく過ごしております。

 このような状況下で、尚且つ百周年の今日、私たち学生に何か出来ることはないのかと考えました。学生たちでも松原寛先生の雑誌を創れたら面白いのではないか、と思いついたのです。

 個性豊かな仲間たちを集めて、このような雑誌を発行することが出来ました。 松原寛先生のことをみんなに知ってほしいので、先生のことを学んで自分たちなりに創作をしました。私たちなりに化けることが出来たと思います!

 是非、読んでみてください。

代表 山根麻耶

「熱情」を生んだ一言

「松原寛の同人誌を作ったら面白くない?」私の一言でこの企画は始まった。そのようなノリから頓挫も自然解体もせず、ここまで来られたのは奇跡と言って良いだろう。それは集った仲間たちが皆、瑞々しい熱情に溢れ、寛先生の目指す熱情を追求していたからに他ならない。そのような日々を過ごす中で、協力を賜ることとなった先生方をはじめ、ここまで応援下さった皆さまに対しこの場を借りて感謝申し上げたい。

 私は今でも覚えている。原稿に向き合った時の高揚感を。もしかしたら、想像以上に良いものが出来るのではないか。寛先生の仰った猿の物真似ではない、思想による熱情と生命感に富んだ作品を生み出したのではないかという実感があった。

 実際に仲間たちの作品も自分の思想を「松原寛」という男の人生で表現している。その感性は鋭く、そして深い。そんな作品たちを集めたこの雑誌はまさに寛のスピリットを凝縮したものとなっている。寛自身、寛の妻、寛を崇拝する者……その様々な視点から綴られる寛ワールドをどうか楽しんでいただきたい。そして松原寛という男について少しでも思いを巡らせて下されば幸いである。

名誉代表 本間日菜乃