学生広報部コラム「10年前からのエールを受け取って 「江古田文学52号(2003年冬)」(2023.08.28)

 今からちょうど10年前刊行の第52号に掲載された対談「三田文学編集長VS江古田文学編集長 大学文芸誌を越えて 加藤宗哉×佐藤洋二郎」は、まさしく必読の記事なのではないかと思います。

  加藤 どうですか、若い人の書くものは。

  佐藤 日芸の学生はいい感性を持っています。それはいいのだけれど感性に頼りすぎているところがあって、[中略]あまり本を読まない。読め読めといっても、自分に才能があると思ってるのかなめてますね(笑)。[中略]ケーキを作る人も蕎麦を作る人も、たくさん失敗して、初めて自分の形をつかむんだから、読んでたくさん書かないと文体はつかめないよというんですけど、彼らは賢くて感覚がいいから、その努力をなかなかしなく……。

 こういったやりとりなど、今の学生にとっても耳の痛い、そしてだからこそためになる話が随所にあらわれています。遠藤周作や吉行淳之介らの有名作家や、大久保房男や見城徹ら伝説的な編集者の名前も飛び出し裏話が読めるのも文学好きにとってはたまらないものがあるでしょう。物書きのプロフェッショナルを目指す皆様におすすめです。(文・山田教太)