講座一覧

言語学Ⅰ・Ⅱ 横山安紀子(講師)

言語学は人間言語を分析し解明する科学である。本講座では一般言語学を扱い言語の構造を理論的に解説していく。教材は日本語だけでなく英語も含める予定である。受講生には自ら授業課題を考え、発表もしてもらう。3〜4年次学生の履修が望ましい。

古典文学史Ⅰ・Ⅱ 上田薫(教授)

古代から近世までの古典を、各時代の思想や物語の変遷を辿りながら通覧してゆく。各時代の歴史的背景などを踏まえながら、古典文学の原典から抜粋して講読する。古典は難しいという先入観を崩して、近世以前の日本人の思想や感情を知るための一助となることをねらいとする。

現代文学史Ⅰ・Ⅱ 谷村順一(准教授)

現代小説を読む醍醐味は、読者が作品や作者と同時代を併走できることにある。本講座では主に当月の文芸誌に掲載された作品の講読を通じ、リアルがフィクションを凌駕する現代において「なにが物語を有効にするのか」について考察を行う。

海外文芸史Ⅰ・Ⅱ 尹東燦(講師)

この授業では魯迅・周作人・郁達夫など日本、日本文化と深いかかわりを持った中国の作家や評論家及び中島敦・竹内好・武田泰淳など中国、中国文学と深いかかわりを持った日本の作家、評論家を取り上げ、二〇世紀における日中の文学、文化交流事情を探るとともに、八〇年代以降現れた高行健・莫言などのノーベル文学賞作家を取り上げ、現代の中国文学を概観する。

海外文芸史Ⅲ・Ⅳ 鈴木ふさ子(講師)

ニューヨークほど多くの文学作品や映画の舞台となった場所がかつてあっただろうか。本講義では 、ニューヨークを舞台にした文学、映画、ドラマ――『ティファニーで朝食を』、ニール・サイモンの喜劇、『ライ麦畑でつかまえて』、ポール・オースターの『ニューヨーク三部作』、『タクシードライバー』や『ジョーカー』、『セックス・アンド・ザ・シティ』など――を取り上げ、作品の基軸となるニューヨークの文化や移民の問題、時代背景を概観する。

日本文化史Ⅰ・Ⅱ 上田薫(教授)

口承文芸という切り口で、古代から近世までの文芸表現の歴史について考える。古代社会の祝詞や神話、説話、社寺縁起を中心にテキストを選び、口承文芸独自の特徴を知り、それが他の物語、近世小説類にどのような影響を及ぼしたかについて学んでゆく。

思想の歴史・思想の座標 山下洪文(専任講師)

思想なき文学は虚無であり、文学なき思想は記号にすぎない。「思想」と「文学」の結節点は何処にあるのか。トラークル・ハイデッガー・吉本隆明・磯田光一といった先人の言葉を参照しつつ、思索を展開する。また、小論文の執筆と討議をとおして、問題意識を深める。

文芸入門講座Ⅰ・Ⅱ 山中剛史(講師)

明治から昭和にかけて、近代文学が歴史的変遷のなかでいかような葛藤と革新を孕んで今ある「近代文学」となっていったのかを、「文」「方法」「メディア」という三つの視点から各々の作品を参照しつつ考察していく。

文芸特講Ⅰ・Ⅱ ソコロワ山下聖美(教授)

テーマは「文学と女性をめぐる問題」。作家たちは女性をどのように描いたのか。女性作家たちは何を描いたのか。女性は何を求め文学を読むのか。女性というキーワードを中心に。近現代の作家や作品を取り上げながら、文学や人生の本質にせまっていく。

文芸特講Ⅲ・Ⅳ 小神野真弘(専任講師)

インターネットにおける「魅力ある記事」を創出するためのスキル養成講座。プロの現場同様の記事実作、現役クリエイターによるゲスト講義、ワークショップ等を通じて、企画立案・取材・執筆のノウハウおよび、クリエイティブに不可欠な「受け手を意識する姿勢」を身につけます。

文芸特講Ⅴ・Ⅵ 髙野和彰(専任講師)

メインテーマは「探るまなざし」。今日、ミステリというジャンルは非常に広い意味合いを持っている。源流たる「Detective Story」の語にもあるように、Detectiveとは探偵を意味します。一方、探偵とは「他人の秘密を密かに調べる行為」を意味します。他者を探る目線について、江戸川乱歩の作品と人生を中心に、大正期から戦前の都市・東京という背景や探偵小説の要素を絡めつつ見ていきましょう。

文芸特講Ⅶ・Ⅷ 山下洪文(専任講師)

眠り=夢は、生と死の間に漂うことだ。そして創作は、現実と架空の間を縫ってゆくことだ。死と夢と創作は、細く美しい糸で結ばれている。歴史的な夢文学や、受講生の夢日記を読み解き、私たちの内なる「異界」を探求する。

SF小説論Ⅰ・Ⅱ 青木敬士(教授)

「人ならざる存在」を仮定することにより、人類がいかにヒトの感覚にとらわれた見方で世界を把握しているかを明らかにする文学でもあるSFについての講義。ジャンルを越えた創作のヒントとなるよう、現実の技術革新の動向もからめつつ、空想にリアリティを与える手法を考える。

雑誌研究Ⅰ・Ⅱ 谷村順一(准教授)

それぞれの時代を代表する雑誌のコンテンツを概観することで、時事性、社会性がどのように誌面構成などに反映され、各雑誌のスタイルが構築されていったのかについて、「雑誌メディア」の持つ特性とあわせて考察を行う。

作家作品論Ⅰ・Ⅱ 谷村順一(准教授)

近現代の日本文学作品を実際に読むことにより、創作過程における作家と作品との関係について考察を行い、作品理解をより深めていくことを目標とする。

出版文化論Ⅰ・Ⅱ ソコロワ山下聖美(教授)・ 小川真実・白川貴浩・成澤浩一・ 湯山玲子(講師)

5人の講師が様々な切り口で出版文化を語るオムニバス形式の授業。ソコロワ山下が「ガイダンスと全体の統括」、湯山は変化のただ中にあるメディアと表現の現場からの知見、成澤は編集の現実と未来へ向けての開拓、小川と白川は現役出版社社員として、その仕事内容を伝えます。適宜、出版関係のゲストも迎え、現場からの報告を行ってもらいます。

詩歌論Ⅰ・Ⅱ 山下洪文(専任講師)

詩とは、傷痕から流れ出る血のようなものだ。なぜ血を流さねばならなかったか、流れた血が何処へゆくのかを考えるのが「批評」である。詩の実作と討議をとおして、私たちの生存の意味を探る。

小説論Ⅰ・Ⅱ 楊逸(教授)

近現代日本と世界の名作を取り上げ、そのテーマや構成、書き方などについて、授業で議論する。「私にとって小説とは」について、思考する一つのキッカケにしたい。教材は、授業の時に指示する。

文芸創作論Ⅰ・Ⅱ 青木敬士(教授)

SF・ファンタジー・ホラー・ミステリー・ライトノベルといった「設定」がモノをいうジャンルも「文章」自体に魅力が備わっていなければ読書に没頭させることは叶わない。物語世界・構造のアイデア出しと、言葉というメディアでなければ不可能な演出法の両面からリアルなフィクションの創作法に迫る。

文芸創作論Ⅲ・Ⅳ 上坪裕介(准教授)

「いかに書くか、何を書くか」という問題は文章を書く人間にとって常に意識されていることであるが、本講座ではその「いかに書くか」というところに焦点をあてる。グループワークによる具体的な実践のなかで文体についての認識を深め、表現技法の習得を目指す。協調的で積極的な参加が不可欠。50名程度を上限とし、選抜することもある。

文芸批評論Ⅰ・Ⅱ 岩崎純一(講師)

近代文学や和歌(歌会・歌合の舞台芸術性・総合芸術性)を取り上げ、文芸の批評とともに、文芸批評(という文芸)の批評・観察にも取り組む。文芸批評が持つ個人の感想としての性質、承認欲求、作品自体の善し悪しの判定欲求(理想文芸への憧れ)にも迫る。

幻想小説論(前期) 高原英理(講師)

文学的幻想性は現在のフィクションにとっていよいよ重要なものになりつつある。だがそこに魅力の有無が大きな差を作り出す。魅力ある幻想とはいかなるものか、それはいかなる場に発生するか、過去から現代までの特徴的作品を見ながら考える。

ミステリー小説論(後期) 高原英理(講師)

ミステリーの原義は「謎」である。そこから多くの犯罪をモティーフとするフィクションが生まれたが、解かれる解かれないは別として、謎をめぐる物語であることは変わらない。源流となったゴシックロマンス以後、また日本では江戸川乱歩以後の、謎の語り方を考える。

翻訳文学論Ⅰ・Ⅱ 坂下将人(講師)

前期は諸言語との比較・考察を通して言語の仕組みに対する理解を深め、認識を改変させる。後期はФ.М.ドストエフスキー『罪と罰』を題材に用いる。文学研究の基礎と方法を習得する。

伝記論Ⅰ・Ⅱ 岩崎純一(講師)

国家の伝記・国史・正史(『古事記』、『日本書紀』、神話、歴史書)、哲学者などの伝記・自伝(日藝創設者・松原寛やニーチェ)、無名の個人の伝記・自伝(日記、エッセイ、紀行文、履歴書)を扱い、事績の創作・脚色・誇張表現の錯綜と意義を観察する。

メディア論Ⅰ・Ⅱ 小神野真弘(専任講師)

あらゆるものを「メディア」と捉え、その成り立ちや特徴、問題点等を俯瞰することで、あなたの「当たり前」がなぜ「当たり前」なのかを探求。また、多彩なメディア領域で活躍するゲストを招き、最前線の実践知を学ぶことで、芸術活動のための思考力や問題意識を身につけます。

ジャーナリズム論Ⅰ・Ⅱ 小神野真弘(専任講師)

ジャーナリストが取材し、メディアを通じて報じるとき、事実はどのように変容し、私たちはどのように受け取るのか。具体的事例を用いてこの構造を解き明かすことで、世界を認識する「解像度」を高め、創作に不可欠的な批判的思考を構築していきます。

マンガ論Ⅰ・Ⅱ  伊藤景(助教)・牛田あや美・猫蔵(講師)

石ノ森章太郎の作品を中心に、「マンガとは何か?」をテーマに研究者の観点から追究していきます。前期は伊藤が授業を担当し、後期はオムニバス形式にて開講し、猫蔵は『ガロ』に参加していた日野日出志の作品を、牛田は石ノ森以前の戦前・戦中のマンガを担当します。

現代詩研究Ⅰ・Ⅱ 山下洪文(専任講師)

詩は世界創造であり、批評は世界解釈である。そのどちらが欠けても、「世界」は空虚なものとなる。詩(創作、創造)と批評(哲学、思想)をともに学び、自己を深め、世界に繋がる手がかりを探す。

エッセイ研究Ⅰ・Ⅱ 石戸谷直紀(講師)

平安から令和に至る随筆・エッセイを対象とする。講義、対話、実作等を通して、技法や認識(ものの見方・考え方)を実践的に探究し、自己の表現活動に活きる〈わざ〉を磨く。書く/読む行為と身体とのかかわりを探るエクササイズも適宜、取り入れていきたい。

ノンフィクション論Ⅰ・Ⅱ 工藤隆雄(講師)

前期・後期を通して、ノンフィクション作品を事件、事故、冤罪、医学、戦争、人物、旅などのジャンルに分け、あらすじを始め、何故その作品が書かれたのか、書く必要があったのかなどを解説する予定。

児童文学論Ⅰ・Ⅱ 栗原奈穂(講師)

不世出の童謡詩人・金子みすゞを取りあげる。時代背景や風土等みすゞの生涯に触れながら、作品を読み、分析し、各自の感性で検討し合い、金子みすゞ童謡の魅力・魔力を研究する。参考文献等テキストは授業時にその都度指示する。

シナリオ研究Ⅰ・Ⅱ 吉川次郎(講師)

百聞は一見に如かず――シナリオとは、すべてを「絵」で語る技法である。本講義では映画やテレビドラマといった映像作品のシナリオを実践的に学びつつ、文学的アプローチとは異なる発想・思考を養うことで創作能力のさらなる向上を目指す。実作の課題あり。

原典講読Ⅰ・Ⅱ ソコロワ山下聖美(教授)

前半は宮沢賢治のオリジナルテキストにふれ、日本語のリズムや奥深さを学ぶ。後半は英詩や英語ソングにふれながら、日本とは異なるリズムと文化を肌で感じ、多様な価値観を学んでいく。

原書講読Ⅲ・Ⅳ 大島尚子(講師)

文章分析をしながら原書を日本語に訳し、作品の内容理解を深め、さらに原典と翻訳のイメージの違いについて考える。前期は原書講読で重要な文法事項を学びながら、児童文学やグリム童話を取り上げる。後期はKafkaの短編集“Ein Hungerkünstler“(断食芸人-四つの物語)”から“Ein Hungerkünstler”を読むことで、近現代のドイツ文学への興味を高め、理解を深める。

文芸特別講座Ⅰ(前期) 篠原広高(講師)

職業選択へのステップとして、豊かなキャリア観に触れて自分と職業を結びつけることを目的とする。その為にキャリアを体系的に学び、各方面の社会・企業で働く社会人ゲストの話を聞く。自己分析等も経て、自身のキャリア観の醸成・アップデートをする。

文芸特別講座Ⅱ(夏季集中講座) 篠原広高(講師)

「書く」「表現する」ことがリアルな仕事や活動にどう結びつくのか実感することを目的とする。その為に企業・団体の方から、実際に抱えているリアルな課題を聞き、受講生が少人数のグループ毎に力を合わせ、3日間で解決方法を提示する。

文芸研究Ⅰ 青木敬士(教授)

世に作品をけなすレヴュー(評論)は数あれど、それはあくまで暗黒面。真のレヴューの力は私的な感動を他者に感染させるもの。同じ人を好きになったライバル同士が口説きの腕を競うのに似たポジティブな戦いなのです。「レヴュー力」を養う場へようこそ。

文芸研究Ⅰ 伊藤景(助教)

レビューや即興作文・ビブリオバトル等を実践することで文芸の幅広いジャンルに触れ、ディスカッションを通して文章表現の奥深さを体感してもらいます。様々な文芸作品に触れ、自分に向いている文章表現のスタイルを模索していきましょう。

文芸研究Ⅰ 上田薫(教授)

前期、後期を通して、様々なテーマや形式の作文を実作し、講評と討論によって文章表現の難しさ面白さを知る。論説文のテーマについての考察(=評論)、書き出し指定作文、文末指定作文、設定指定作文、翻案作文、三題噺、作品論などを作成する。ゼミ雑誌は授業中に作成した文章の中から優れた作品を選んで掲載する。

文芸研究Ⅰ 上坪裕介(准教授)

学生にとって身近で関心が高いテーマの一つである青春を描いた文学作品を読み、かつ実際に書く。小説を書く楽しみを知り、文章表現の基礎的技術を習得する。

文芸研究Ⅰ 小神野真弘(専任講師)

さまざまな文章課題と合評を繰り返し、小説・エッセイ・ルポ・批評 等を射程とする基本的な文章技術と表現者の作法を身に着けていきま す。とくに合評を重視し、テキストを読み解く力・自身の考えを伝達 する力・読み手を意識する姿勢の養成に主眼を置きます。

文芸研究Ⅰ 高野和彰(専任講師)

1 年を通して、情景描写や会話文といった基礎的な文章課題や、簡単なテーマでのディスカッションに取り組んでもらう。また、ゼミ雑誌の企画会議・作品合評・編集作業を通して「ゼミ活動」がどういうものなのかと、本を作る楽しさ・難しさを体感してもらいたい。

文芸研究Ⅰ 谷村順一(准教授)

『言葉』は私たちのコミュニケーションにとって必要不可欠なものです。しかし、私たちは本当に自分の表現したいことを『言葉』を使って相手に伝えることができているでしょうか? 様々なアプローチを試みながら、『言葉』について考えてみたいと思います。

文芸研究Ⅰ ソコロワ山下聖美(教授)

芸術とは? 文芸とは? 生きるとは? 人間としての根源的な問題と書くことの関係をディスカッションし、文章で表現する。受講生それぞれの個性を掘り起こし、尊重しながら対話を続けていきたい。成果はゼミ雑誌に発表する。

 

 

文芸研究Ⅰ 山下洪文(専任講師)

詩人・作家・哲学者の文章を読み解くとともに、書いてきた作品を読み合い、討議する。創造力と批評力を深め、「文芸」への第一歩を踏み出す。

文芸研究Ⅰ 楊逸(教授)

小説などを読み、中の名文や名シーンを参考にしながら、描写文、叙述文など書く技術と力を養う。教材は、授業の時に指示する。

文芸研究Ⅱ 青木敬士(教授)

ライトノベルを「アニメ系の表紙絵がついたティーンズ向けの小説」と侮ってはいけません。真剣に書き手になりたければ、いまこれほどシビアなジャンルはありません。話題作のストーリー、キャラクター造形などの分析を行う研究発表と、実作を並行して行う創作塾的なゼミです。

文芸研究Ⅱ 浅沼璞(講師)

俳句や連句を介し、韻文創作や散文批評の力を養う。そうして各自のジャンル意識を育み、ゼミ雑誌に結実させる。

文芸研究Ⅱ 石戸谷直紀(講師)

ゼミ雑誌の協働編集作業を軸に、リアルな日常世界を、観て、問い、綴る〈わざ〉を真剣に、かつプレイフルに探究する。実作・研究の対象としては、エッセイ、批評、解説、ルポルタージュ、インタビュー記事などのノンフィクション・ジャンルを想定しています。

文芸研究Ⅱ 伊藤景(助教)

文芸作品の魅力を他者に伝えるために、展示やイベントの企画を立案・実践してもらいます。ゼミ雑誌は「雑誌形式」に限定し、イベントの様子をレポートとして掲載します。その他、雑誌企画も自分たちで考えてもらいます。自身の言葉とアイデアを他者に発信していきましょう。

文芸研究Ⅱ 上田薫(教授)

古典文学の中から説話や物語を選んで、その面白さや現代とは異なる 思想を知り、それぞれの思索や創作に生かせる知識を学ぶ。授業は古典作品についての講義と創作の組み合わせで行い、実作した作品をゼミ雑誌で発表する。古典文学に興味がある人の受講が望ましい。

文芸研究Ⅱ 上坪裕介(准教授)

創作と合評を繰り返し、切磋琢磨しながら、互いに高めあえる場となることを目指す。また、恋愛を描いた文学作品を読み、かつ実際に書く。文章表現の基礎的技術を習得し、それぞれの「書きたいこと」を探っていく。

文芸研究Ⅱ 小神野真弘(専任講師)

「取材記事」を書くための訓練に重点を置きます。記事実作や事例研究、ディスカッションなどを通じて、①切り口を設定するための多角的な視点と思考力、②ファクトに肉薄するリテラシーと取材力、③読み手に届き、情動を喚起する文章力を身につけていきます。

文芸研究Ⅱ 窪田尚(講師)

受講生の熱意、意欲を求めます。目標は、「本」つくりです。書肆設計という狭意の<デザイン>にとどまらず、「本」にまつわる周圏もひろくふかくついきゅうします。人類の叡智にたずさわるということです。そこからが出発点と考えます。

文芸研究Ⅱ 栗原奈穂(講師)

各自の創作発表(詩・小説等)を重視し、それぞれの創作発表を中心に討議し合い、各自の個性を研鑽し合う。参考文献等テキストは授業時にその都度指示する。

文芸研究Ⅱ 小柳安夫(講師)

大学1年生の昨年は、収束が見えない3年目のコロナ禍で不安とともに過ごした期間だったと思う。2年生になった皆さんは、テーマを絞って何かを考え、身につける1年にして欲しい。[前期]は文芸やジャーナリズム、とくに新聞・雑誌などの基礎学習と活字メディアの研究発表、[後期]はジャーナリストや編集者志望者のための編集実務基礎演習と、総合メディアの研究発表。原則、対面授業だが、コロナ感染状況によりオンライン授業も併用する。

文芸研究Ⅱ 坂下将人(講師)

履修者全員でФ.М.ドストエフスキー『悪霊』を「輪読」する。履修者各自が抱く関心事について「発表」・「合評」を行う過程を通じて、研究・創作の主題と目的を明確にする。提示された作品・主題について「研究」・「創作」を行い、執筆した論考・作品を履修者全員で「討議」・「論評」し、多角的に「考究」する。

文芸研究Ⅱ 髙野和彰(専任講師)

ミステリの古典作品を参考に、短編を完成させることを目標とする。特にシャーロック・ホームズシリーズを取り上げ、キャラクター設定やトリックの創案、動機の心理など、ミステリの諸要素について考えディスカッションすることで、リアリティや具体性を追求してゆく。

文芸研究Ⅱ 額賀澪(講師)

「とにかく小説を書きたい」と考える学生向けの創作ワークショップ を行います。実作と合評を繰り返し、小説を書くスタミナ・瞬発力を 養いながら、「自分の小説だと胸を張れる作品」を模索しましょう。

文芸研究Ⅱ 山下洪文(専任講師)

詩史に残る名作を読み解くとともに、書いてきた詩を読み合い、討議する。一切がゼロに帰した焼け跡を、それでも詩を頼りに生きた荒地派を仰ぎ見つつ、自己の光と痛みに根ざした言葉をきざむ。批評と実作を並行しておこなう。

文芸研究Ⅱ 山中剛史(講師)

本ゼミは、近代作家による文学論と作品を精読することによって(昨年度は三島由紀夫『小説とは何か』)、それらの論理や実作におけるありようを理解し、ディスカッションを重ねながら作品分析または理論を応用した短編実作に取り組み、ゼミ雑誌掲載を目指す。

文芸研究Ⅱ 吉田真(講師)

原則としてドイツ文学の作品を対象とする。前期は参加者の関心に応じて主要なドイツ文学の作家(ゲーテ、グリム兄弟、トーマス・マン、ヘッセ、カフカ、ミヒャエル・エンデなど)や作品について解説をするが、後期は各自の作品を読み、発表をしてもらう。ただし、ゼミ誌の内容は各自の自由に任せる。

文芸研究Ⅲ 青木敬士(教授)

芥川賞や直木賞がフォローする主流文学から隔てられた、SF・ファン タジー・ホラー・ミステリー・ライトノベル……さらにはそのジャン ルにすらハマリきらない小説を書いている人の創作塾的ゼミです。作品分析を行う研究発表と、実作を並行して行います。

 

文芸研究Ⅲ 上田薫(教授)

哲学者でありエッセイストでもあったアラン(エミール・シャルティエ)の思想を学びながら、日々の生活の中での思索をいかにして表現できるかを学んでゆく。講義と共に実際にプロポ(短文)や小説を書き、推敲して最終的にゼミ雑誌を制作する。

文芸研究Ⅲ 上坪裕介(准教授)

創作と合評を繰り返し、切磋琢磨しながら、互いに高めあえる場となることを目指す。また、私小説を中心に様々な文学作品を読み、鑑賞眼・批評眼を養う。さらに、卒業論文・作品へ向けてそれぞれの切実なテーマを模索していく。

文芸研究Ⅲ 小神野真弘(専任講師)

具体的な問題意識と確かな技術、そしてスタイルを併せ持ったジャーナリストの育成を目指します。社会問題や優れた報道・ドキュメンタリー作品などを題材に議論を重ね、各自がテーマを設定。取材・執筆を通じて掘り下げることで、「世界に触れる感覚」を掴みます。

文芸研究Ⅲ 窪田尚(講師)

 

えほんの可能性をさぐり、えほんつくりをめざします。どんなえほんがあるのか? いろいろ知ることも大切です。最終的に、じぶんのえほんをつくることを目標とします。そのための基礎学習もします。

文芸研究Ⅲ 小柳安夫(講師)

 

皆さんは書籍、新聞、雑誌を読むだろうか。パソコンやスマホなどのメディア全盛の時代だが、それらを押さえつつ、活字メディア、紙メディアにもこだわってみたい。メディアを作る新聞社、出版社、広告会社、テレビ・ラジオ局、YouTubeなどについても学ぶ。大学4年で直面する卒業論文・制作、就職活動に関しても、プレ指導したい。原則、対面授業だが、コロナ感染状況によりオンライン授業も併用する。

文芸研究Ⅲ 髙野和彰(助教)

ミステリの国内古典作品を中心に、より細分化された視点から考えていくことで個々の興味・関心を明確にしてゆく。また、ミステリ論や関連する芸術論・文化論についても取り上げ、文学性と通俗性の両立や論理的破綻のない作品構成を実現するための基礎力を養う。

文芸研究Ⅲ 高橋幸治(講師)

AI(人工知能)をはじめとするテクノロジーが社会への「実装」の段階に突入し、人類がこれまで体験したことのない情報環境が立ち現れ始めている現在、私たちにとって文化とは何か、表現とは何か……を編集的な視野から考察する。

文芸研究Ⅲ 谷村順一(准教授)

芸術学部広報誌「アートキャンパス」の編集を中心に、実践的に編集作業について学びます。

文芸研究Ⅲ ソコロワ山下聖美(教授)

テーマは「考える、読む、書く、発信する」。ディスカッションや文学テキストの精読などを通して、多様なゼミメンバーの個性を掘り起こし、各自が自らの表現を花開かせ、ゼミ雑誌にまとめることを目標とする。

文芸研究Ⅲ 山下洪文(専任講師)

詩と詩論を軸に、新たな「世界」への可能性を探る。すべてがゼロに帰した焼け跡から「詩」を始めた荒地派、神と無の間に立ち尽くす「私」を追求した実存主義者のテキストを参照しつつ、自己自身と出逢うための言葉を紡ぐ。書いてきた詩を読み合い、討議し、卒論に向けた思索力も身につける。

文芸研究Ⅲ 楊逸(教授)

物語を、着想からいかに構築し、作品に仕上げていくかという、プロセスおよびテクニックについて指導する。教材がなく、根性が必要。

文芸研究Ⅳ 青木敬士(教授)

3年次までに各自が見極めた関心領域について、卒論・卒制へ向けて実作中心の指導を行う。

文芸研究Ⅳ 上田薫(教授)

卒業論文のテーマはそれぞれ異なるので、各自の選んだテーマについて論じる際の理論構成が、現代思想や、過去の思想的変遷を踏まえたものと成っているかを理解するために、知の全体的な流れを把握することを授業のねらいとする。

文芸研究Ⅳ 上坪裕介(准教授)

文芸研究Ⅲにおいて模索した各自のテーマをさらに深めていく。合評や発表、個別指導などを通して卒業論文・作品へと結実させる。

文芸研究Ⅳ 小神野昌弘(専任講師)

各自の関心領域への視野を拡げた 3 年次の経験をもとに、卒論・卒制 を制作していきます。卒論・卒制のテーマ決定は早めに行い、それに 沿った実作指導を中心とします。原則対面式で実施しますが、社会状 況の変化に応じてオンライン開講となる場合もあります。

 

文芸研究Ⅳ 工藤隆雄(講師)

主な講義は卒論の企画、執筆の指導だが、合間にテーマの選び方、取材の仕方、コピーライター入門などを勉強し、今後の執筆活動の参考にする。

文芸研究Ⅳ 鈴木ふさ子(講師)

卒業制作に向けての指導とディスカッションを中心に、三島由紀夫の作品をクラスで読む。

文芸研究Ⅳ 高野和彰(専任講師)

主に卒業論文・作品の完成に向けて指導を行う。提出された企画書をもとに、原稿を執筆し、進捗報告をしてもらう。最も身近な読者であるゼミ生同士での意見交換や指摘を大切にしたい。必要な場合は個別指導も行う。論文での提出希望者に対しては、構成と目次、引用文献・参考文献の書き方といった論文執筆の基礎を修得し、完成を目指してもらう。

文芸研究Ⅳ 高橋幸治(講師)

メディアと人間、情報と人間、テクノロジーと人間といったテーマを機 軸に据え、美意識や価値観の歴史的な変遷を検証しながら、今後、人間のクリエイティビティーはどのように発揮されるべきかを模索して いく。併せて卒論/卒制の指導も行う。

文芸研究Ⅳ 谷村順一(准教授)

卒業論文・制作に向けて、各々のテーマをより深めていくための指導を行う。

文芸研究Ⅳ ソコロワ山下聖美(教授)

ディスカッション、文献調査、個別指導などを通して、卒業作品を仕上げていく。また、自らの作品をどのように世界に発信していくか考察、実践する。

文芸研究Ⅳ 楊逸(教授)

これまで三年の間習ってきた文芸創作についての知識や技術を生かし、個々人が持つ個性と才能を、最大限に引き出し、卒業制作に臨む。

表現領域拡張講座I・Ⅱ ソコロワ山下聖美(教授)・飯沢耕太郞・牛田あや美・しりあがり寿。五十嵐綾野(講師)

テーマは「はみ出していこう」。日本語、写真、映像、マンガなど、多様な分野の最前線について、各分野の専門家たちを招いてレクチャーするオムニバス授業。既成概念を超えた視点を持ちながら表現してい く勇気と姿勢を身に付けてもらいます。

口承文芸論Ⅰ・Ⅱ 若松若太夫(講師)

説経節の物語から前期・後期でテーマを定めて、その内容を解説するとともに、実際に語りを聴いていただく講義です。テキストではあらわせない語りの“イキ”を感じていただきたいと思います。

編集研究Ⅰ 安原真広(講師)

本、雑誌、ウェブメディア、テレビ番組、CM、マンガ、アニメ、ゲーム…。私たちが触れているそれらのメディアは、全て編集により作られる。情報を集め、整理し、見せるとは、いかなる思考で実践されるのか。具体例を参照しつつ、ともに考えていく。

編集研究Ⅱ 沖本敦子(講師)

児童書の編集者は、こどもたちの長い読書人生の最初の扉をひらくのが仕事。作家やデザイナーと協働し、力強い作品を作りあげるには、企画の根底に自分自身の思考や発想を宿すことが肝要です。本講座では、実践を交えながら、その方法について学んでいきます。

DTP演習Ⅰ・Ⅱ 髙野和彰(専任講師)

パソコンでの誌面編集に必要な知識とスキルを修得する演習形式の講座です。Ⅰでは Adobe Photoshop、Adobe Illustrator、Adobe InDesign の基礎的な操作方法を順次修得してもらいます。Ⅱでは簡単な印刷物として、自分のアイデアを形にしてもらいます。カリキュラムの性質上、必ず同じ年度にⅠ→Ⅱの順で履修してください。

DTP演習Ⅲ・Ⅳ(a・b) 築城厚三(講師)

DTPに関する基礎的な技術習得へ向けて、知識や技術が全くない状 態を前提としてスタートする科目です。Adobe InDesign、Illustrator、 Photoshopの 3 つのソフトを用いた紙面構成の初めのステップをマス ターし、最終的にはこれらのソフトを使った簡単な印刷物を作ります。

マンガ実習Ⅰa・Ⅱa あおきてつお(講師)

自己表現の一環としてマンガ制作を学ぶ。マンガ家志望者には具体的 な指導を、全体では自己表現のスキルアップとして、マンガの基本・ 絵・ストーリー・キャラクター設定などを実習し、オリジナル作品の完成をめざす。

マンガ実習Ⅰb・Ⅱb こにし真樹子(講師)

マンガを描く為の基礎知識と歴史、道具の使い方、マンガにおけるキャラクターとは、ストーリーの作り方など研究しながら実際にマンガを描き実習してゆく。

文芸情報処理演習Ⅰ(a・b) 小神野真弘(専任講師)・髙野和彰(専任講師)

大学の学びで活用の機会が多いコンピュータに関する知識や操作方法を身につける初心者向け講座。コンピュータの種類や構成、電子メールのマナーやクラウドサービスの利用法といった一般的なものから、小説を書く際に助けとなる Microsoft Word の機能や印刷の歴史やフォント・判型の種類など、文芸領域に関わるものまで幅広く網羅する。同じ講師の講座を同一年度に受講してください。

文芸情報処理演習 小神野真弘(専任講師)・髙野和彰(専任講師)

Microsoft 社の Word・Excel・PowerPoint 等のオフィスソフトを用いた文書作成・情報処理を学ぶ初心者向け講座。Word の発展的な文書作成法に加え、Excel の表計算やPowerPoint を用いたプレゼンテーションを実習形式で学修し、現代の社会人に不可欠な情報スキル・リテラシーを体得する。同じ講師の講座を同一年度に受講してください。

教職 国語学Ⅰ・Ⅱ 上田薫(教授)

基礎的な文法・修辞・構文や重要語句などを学ぶだけでなく、古典作品の面白さを知って伝える技術を身につける。『古今和歌集』の読解を 中心に、『源氏物語』などをテキストにして解説する。

教職 国文学Ⅰ・Ⅱ 上坪裕介(准教授)

現代国語の教材になる小説、評論、随筆などの正確な理解と、それを論理的に解説する能力を身につけることを目的とする。国文学史についての講義も行う。

教職 漢文学Ⅰ・Ⅱ 久保田めぐみ(講師)

高等学校の授業を想定し、漢文の標準的なテキストを読みながら、実践的な授業展開方法を学ぶ。学生による模擬授業有り。

教職 漢文学史Ⅰ・Ⅱ 久保田めぐみ(講師)

高等学校の授業で必要な『論語』『老子』『荘子』等を読む。国語の教員として習得すべき基礎知識の獲得を目的とする。学生によるレポート発表の時間有り。

教職 書道Ⅰ・Ⅱ 佐藤かつみ(講師)

書写教育の基盤となる「文字の実用性」と「文字の表現美」を、書道史を辿りながら理解し、各書体の基本的な技法習得をはかる。中学校国語科書写教育の主軸となる楷書・行書体は、確実な技法習得を目指す。教職書道Ⅰでは、篆書・隷書・草書・行書体を扱い、教職書道Ⅱでは、楷書体・仮名を扱う。

国語科教育法Ⅰ(前期) 浅沼璞(講師)

学習指導要領に掲げられた国語教育の目標を達成するための教材研究を行う。その上で指導案・指導法について適宜学ぶ。併せて国語科教育法Ⅰでは、教科書から主に古典のテキストを選び、指導案の作成および模擬授業の実践に挑む。加えて学校現場での情報機器についても学ぶ。国語科教育法Ⅱと同時に履修すること。

国語科教育法Ⅱ(後期) 浅沼璞(講師)

学習指導要領に掲げられた国語教育の目標を達成するための教材研究を行う。その上で指導案・指導法について適宜学ぶ。併せて国語科教育法Ⅱでは、教科書から主に近現代のテキストを選び、小テストの作成および模擬授業の実践に挑む。加えて学校現場での情報機器についても学ぶ。国語科教育法Ⅰと同時に履修すること。

国語科教育法Ⅲ(前期) 浅沼璞(講師)

学習指導要領に掲げられた国語教育の目標を達成するために、その理念を深く理解し、国語科の基本的な指導法を習得する。国語科教育法Ⅰ・ Ⅱを基礎としたうえで中学校での学習に特化し、教材研究(初級)の仕方や指導法を中心に学ぶ。国語科教育法Ⅳと同時に履修すること。

国語科教育法Ⅳ(後期) 浅沼璞(講師)

学習指導要領に掲げられた国語教育の目標を達成するために、その理念を深く理解し、国語科の基本的な指導法を習得する。国語科教育法Ⅲ を基礎とし、引き続き中学校での学習における、教材研究(中級)の仕方や指導法を中心に学ぶ。国語科教育法Ⅲと同時に履修すること。

教職実践演習(後期) 櫻井歓(教授)

教職課程の総仕上げにあたる本科目では、現代社会における学校教育の課題や、ICTを活用した国語教育の可能性を探る。対面授業とオンライン授業を組み合わせ、学生諸君に模擬授業やレポート発表を担当してもらいながら、演習形式の授業を展開する。

教育実習事前・事後指導(国語) 浅沼璞(講師)

前期は教育実習での様々な課題を検証し、実践的で具体的な教育方法を修得する。大学における教職課程の集大成として、教育実習へ望む意識を高める。後期は教育実習を振り返り、自身の能力と現場教員に求められる資質の適性を判断する。