2007年7月17日(火曜日) 江古田 文芸PC ROOM閉室します。
一階のコンピュータ室を利用してください。

春といえば飲み会シーズン、歓送迎会や花見など大勢で飲む機会が多い。江古田でも夜ともなれば南口付近で新歓コンパとおぼしき学生たちが群をなしていて通行の邪魔だが、数年前までは私もあの中にいたのだと思うと懐かしくも甘酸っぱい胃液みたいなものがこみ上げてきて、おかしいなこいつらが毛穴から発散するアルコールにやられたか? とうろたえるも、なんのとこはない。私もさっきまで飲んでいたのだ。
学生時代、酒にまつわる思い出は数多い。ある夜、めずらしく正体をなくすほど飲んだ私は、気づくと隣の男の子と手を握っていた。私はふだん彼のことをなんとも思っちゃいなかったが、その時なぜかモーレツに嬉しくなってしまって、もう二度と離すもんかって……思ったんだ。酔ってたから。しかし私の盛り上がりをよそに、というかきっと隣でギトついている剥き出しの欲望に恐れをなして、私がトイレへ行った隙に彼はさっさと帰ってしまった。席に戻った私は当然大混乱。そして発狂。彼を追って店を飛び出した。でも彼は見つからず、途方に暮れた私は深夜の江古田の街をただ闇雲に走った。そんなに好きでもない男の名前を連呼しながら。
後のことはよく覚えていない。断片的に思い出せるのは、走りながらなんか黄色いエイリアンの赤ちゃんみたいな物体を吐いたことと、心配して追ってきた友だちに「あたしのことはほっといて~」と叫びながら振り切ろうとしていたこと。友だちも友だちで相当酔っていたらしく「ほっとけないよ~」と泣きながら必死に追いかけてきたこと。楠瀬誠志郎かと思った。
こんな胃液のような思い出だが、思えば欲望の矛先が男だからまだ良かった。これが世間にむいたとき私に残された道は、ストリーキングしかなかっただろう。