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日芸マスコミ研究会が『講談社Birth』編集長にインタビューしました

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蓬田 勝(よもぎだ・まさる) 編集長


日芸校舎に貼られたポスターにお気付きの人もいると思います。29歳以下の新人作家、新人イラストレーターの登竜門レーベルとして立ち上げられた『講談社Birth』!! まさに文芸学科の学生にチャンスです。日芸マスコミ研究会が編集長にインタビューを敢行しました。

Q.なぜ29歳以下を対象とした『講談社Birth』を設立したのですか?

A.20代の人に、最近急に優秀な作家が増えてきたなって思ったんです。

例えばサッカーでもゴンやカズなどがいた後に、次の世代といえば中田や小野世代ですよね?それも多分30代以下ですよね。そう考えたときに、20代以下の子って意外にいいんじゃないか、と漠然ながら思うようになりました。そこで調べてみると、28歳くらい以下の子達から学校で朝の15分間読書が始まったらしいんですね。学校の先生に聞いてもいじめなどの問題が少し落ち着いてきたりと、いろいろと変わってきたという。なるほど、と思いましたね。そこでこの世代をターゲットにしてみました。

とにかく私は人がやらないことをするのが好きなんです(笑)。

今の若い子は意外に古典を読んでいると思うんですよね。更に"トラウマ"という言葉をキーワードに精神的な価値観が変わってきているのかな、とも感じます。こうしたことがシンクロして「20代以下」という発想が生まれたのです。例えば、私の年代は(今年48歳なんですけど)親が離婚している同級生がいると先生もみんな隠したんですね。つまり、そうゆう子がクラスに一人くらいしかいないから。30代の人たちは、片親がいないことなどがばれてちょっといじめられたり、自分でもそれが"トラウマ"になったり。20代の子たちは、まともに二人いる人いないでしょ(笑)?逆にみんなそれで平気なんじゃないかって。クラスに30人いれば10人くらいが片親、みたいになっていませんか?そんなにいたらそれは"トラウマ"ではなくなってきますよね。こうしたことが、今ロスジェネ世代のやっている文学とは違う、新しい何かを20代のひとが作り出してくれるのではないかという期待へ結びつきました。

それに、20代は英語が話せて、文章とイラストがうまくて、人当たりがいい、というイメージがあります。


Q.現状で手ごたえはありますか?

A.ありますよ!!

予想したとおり良い作品が多い。骨太の社会性を意識してるような作品がきました。今回受賞した2人も長編を初めて書いたというのですが、そうは思えませんね。


Q.イラストを同時に募集したのはなぜですか?

A.イラスト、ビジュアルに関心が高い人たち(20代の人たち)を仲間に入れようと思いました。

作家志望よりイラストレーター志望の人の方が数多いから『講談社Birth』というレーベルを広めるときに、読者としての数が多いというずる賢い考え方も正直あります(笑)。もちろん、イラストの中から新しい才能がでてくることも期待しています。1回も本のカバーの仕事をしたことない人には頼みづらいんですよね、怖くて。でもそういう怖い部分をうちが最初にやれば、と。1回やってあげれば、きっと次からそれを見てその人に注文するところもでてくるだろうっていうのがあったんで。門戸を若い人に広げちゃおうと思って。

読者も関心のある人たちにも広がるから、僕らにとってもメリットがある。

講談社はカバーイラストとかが弱いんで、才能のある若い人たちでアーカイブが作れればな、とも思ってます。

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Q.受賞作は本として出版されますが、その後のことはどうお考えですか?

A.多くても1冊か2冊しかうちでは書かせないつもりでいます。

それまでのチャンスで話題になる作品を書いてもらう。信頼できる編集者に渡してみて、「紹介してくれ」って言われなかったらその人は才能なかった、ってことですよね。そうしたら、また1から新人賞に応募すればいいと思うし。要は『Birth』を"踏み台"にしてくれということです。


Q.12月末締め切りの受賞者はどのような人たちですか?

A.アルバイトと大学院生です。


Q.ホームページでは「未完成な部分があっても輝いてる作品であれば手を加えて出します」とあったのですが、今回はいかがでしたか?

A.かなり直してもらってますが、抜本的な直しはありません。


Q.今回の受賞作の魅力はどんなところにありましたか?

A.圧倒的におもしろいと思った2作でしたね。

僕自自身が1番大事にしてるのは、書いている人がどういう気持ち、姿勢で書いているのかを考えながら読むことです。いろんなことを調べたり読書したり、世の中に対して何か伝えたいことがあって書いているのかどうか。今回の2人はそれがしっかりしていました。


Q.読者層はどのくらいになるのでしょうか?

A.やはり最初は10代20代になるでしょうね。

ただ、それより上の年代の人が20代の人の本を読まないと言ったらそうでもないですし、広げていければいいと思っています。


Q.本はハードカバーで出すのですか?

A.ソフトカバーです。

まだ正式には決ってないのですが、だいたい1000円くらい。四六判か講談社BOXの中身に近い大きさにしようと考えています。


Q.2冊同時に出すのですか?

A.今直している作品と、前から声をかけて書いてもらっていた2冊があるので、合わせて4冊を出そうと思ってます。

あとは月に2、3冊出せれば。次にいい人が来ないとどうしようもないし、レベルを落としてまで出すっていうのも意味がありませんので。


Q.原稿の200~400枚は多めですが?

A.1冊1000円にするという分量の問題がまずありました。

200枚以下で、若い人でも良い作品だったら『群像』で引き上げてくれるだろうし。逆に、純文学系で300枚とか書く人の応募できる場所がないんです。上限を400枚にしたのは、今の作品はとにかく長いものが多くて、その分複雑な構成ならいいんですけど平板に長くなってしまうからです。


Q.応募者はどのような人が多いですか?

A.本当にいろいろです。

10分の1くらいで分けるとすると、10分の1はライトノベルのレーベルに応募している人。10分の1は昔自費出版したという人。意外に初めて書く人も多くて、文学部の学生とかはわりと少なかったです。


Q.インターネット上で応募作品の人気投票ができますが、そのねらいはなんですか?

A.まずインターネットを利用したのは、若い人が1番接するということと費用の問題で新聞に広告を載せるよりもいいということがあったからです。結果をすぐに見ることができるし、手っ取り早い。宣伝効果と広がりを作るためにネットを使いました。

人気投票は、見た人も参加できる形をとったほうがいいんじゃないかということと、読者の好みを見ようと思って。アンケートみたいなものです。


Q.では広告はインターネット中心で?

A.はい。

基本的には新聞宣伝はやらずに、ネット宣伝だけでどれだけ広がるかを実験的にやってみようと思っています。本が出てから1ヶ月くらいで携帯からダウンロードできるように、とも。今までの本とは違う形、新しいチャレンジをどんどんやっていこうと思っています。


Q.その場合、イラストはどんな形で?

A.基本的には受賞者の小説のカバーを描いてもらうので、一緒にダウンロードできるようにします。

ネット上には名前と作品を残しておきます。


Q.インターネットのみの広告は大変だと思いますが?

A.一応作戦を考えています(笑)。


Q.部数はどのくらい刷る予定ですか?

A.まだ未定です。


Q.後に書かせても一、二冊、ということは看板作家をつくらないということですよね?

A.そうですね。

古い作家がでてくるとレーベル自体も長持ちしないんですよ。作家はだんだんと売れなくなってくるけれど、ずっと出さなくちゃいけないでしょ?そうすると新陳代謝しなくなっちゃうんですよ。新人がデビューする場所を奪うことになるんです。"卒業"してもらうことで、その分空きができて次の人がはいれるというわけです。


Q.『Birth』編集者の方は何人ですか?

A.すごく少ないんですけど5人です。社員2人とフリーが2人、web担当1人。

どんなジャンルがきても対応できるようにしています。


Q.ライバルとして意識しているレーベルなどはありますか?

A.ないですね(笑)。

あとからも同じようなことやるとこはないんじゃないですか?

ここから出た人を狙ってるところはあるみたいですけど。そういうところが増えれば増えるほど、うちのブランドのイメージは上がるからラッキーですよね。

ありがとうございました!!

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この他にも、貴重なお話をお聞きすることができました。

第1回の刊行は5月予定とされています。

文芸学科のみなさん、自分の力を試してみませんか!?

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☆「講談社Birth」09年5月(予定)から刊行!

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