文芸学特論 II (石崎等)

通年 4単位 前期課程1・2年 選択科目 理論部門 相互履修科目



■授業のねらい
 夏目漱石研究
 漱石の文学が開花するまでには長い前史があった。ジャンルを自由に越境し、幅広い人間的な交流を通して、漱石の生の歴史を縦横に検証し、漱石文学の生成について考察する。


■指導方針
 夏目漱石が、生前交渉をもった人間たちは実に幅広い。友人、門下生、女弟子など、近代作家の中でもその数において群を抜いていることは、書簡集が物語っている。それらの人物との交渉は、漱石の偉大さの蔭に隠れて、得てして一方方向からの考察になりがちであった。漱石が来簡を残さなかったことも理由として考えられる。しかし、それは漱石の伝記研究のためによいことではない。その空隙は可能なかぎり埋められなければならない。双方向からの人間関係を重視して、漱石伝ならびに漱石文学について再考する。


■授業及び指導計画


<前学期>
導入:講義の前提
㈰漱石をめぐる女性たち
㈪漱石と正岡子規
㈫朝日新聞入社前後
㈬漱石と「戦争」(徴兵拒否問題を含む)


<後学期>
㈰『満韓ところどころ』をめぐる人々
㈪高浜虚子『朝鮮』と漱石
㈫「漱石的なるもの」の可能性—漱石山脈の行く末
㈬漱石における草稿研究
まとめ:レポート提出


■テキスト及びサブテキスト:特になし。必要に応じてコピーなどを用意する。


■成績評価:出席ならびに学期末に提出の4000字以上のレポートによる総合評価。