文芸史特論(立石弘道)

通年  4 単位 前期課程 1 ・ 2 年 選択科目 理論部門



■授業のねらい 現在欧米では文化研究が文学研究の大勢を締める勢いである。文学理論を実践的に身につけて、自らの研究に活用することを目的とする。


■指導方針
 英米ではここ二十年来、文学研究の方法は変貌をとげた。理由は文化研究をはじめとする数々の新しい理論の出現による。国文学の立場から欧米の理論を吸収して、日本文学との絡みで新しい研究を展開したのは前田愛である。国文学研究の学徒にとって、どの程度まで理論を応用すればよいかを、氏の著作『文学テクスト入門』を熟読することによって、体得してもらう。これを読了したら、ジョナサン・カラー『文学理論』を読む予定。また平行して、各自の論文にあわせて修士論文作成についても指導する予定。


■授業及び指導計画
<前学期>
前田愛『文学テクスト入門』を読む
1.第1章 読書のユートピア
2.第2章 書くことと語ること 人間から言葉へ 江戸の文化状況 記号の帝国
3.    日本近代文学の成立 言文一致 小説とは言語なり
3.第3章 言葉と身体 身振りとしての言語 横たわる姿勢 禁圧された身体
4.    錯綜体 述語的統合 メタファ エンジンを組む女たち 結ぶ言葉
5.修士論文作成法
6.   〃
7.第4章 コードとコンテクスト タイトル 作者名 書き出し 序文あるいはエピグラフ
8.    主人公 物語のコード 立身出世というコード コードの脱中心化 
コンテクスト インターテクスト インターテクスチャリティ テクストの空白
9.    物語のコード分析 『三人妻』の場合 物語の漸層法 誘惑の戦略 経済的人間の論理
10.第5章 物語の構造
11.増補 1970年の文学状況
12.修士論文作成法
13.   〃
14.   〃
15.   〃
<後学期>
ジョナサン・カラー『文学理論』を読む
1.理論とは何か?
2.文学とは何か?文学は重要か?
3.文学とカルチュラル・スターディーズ
4.      〃
5.言語・意味・解釈
     〃
6.物語(ナラティーヴ)
     〃
7.修士論文作成法
8.   〃
9.行為推敲的な(パフォーマティヴな)言語
     〃
10.アイデンティティ、同一化、主体(サブジェクト)
11.       〃
12.補遺 諸理論の流派と運動
13.修士論文作成法
14.   〃
15.   〃

■テキスト及びサブテキスト前田 愛『文学テクスト入門』(ちくま学芸文庫) ジョナサン・カラー『文学理論』(岩波書店)


■成績評価
出席状況、発表、レポート等を加味して総合的見地から評価する


■オフィスアワー毎週木曜日 午後 2 時半 ~ 3 時 20 分


■E-mail
tate@mtd.biglobe.ne.jp