日本文学特論 II(宮崎莊平)
通年 4 単位 前期課程 1 ・ 2 年 選択必須科目 研究・創作部門
■授業のねらい
日本古典文芸の代表的作者である清少納言と紫式部を対象に据え、文芸研究の立場からの通時的な対比を行い、中世・近世を経て近代にまで及ぶ。あわせて文化史的・思想史的な側面をも含め考察して論じる。したがって、その内容の把握と理解を主要目標とし、これらに関する知見と教養を培うことをねらいとする。
■指導方針 テキストに論述されていることを中心に考察し、理解を深めることに重点を置き、必要に応じて作品(部分)を披見して理解することも含めて、解説と講義を進める。時に、部分的な調査とその報告を課することも行う。
<前学期>
第1講 はじめに—対比の系譜と構図
第2、3講 紫式部の清少納言批判とその位置づけ
第4、5講 『源氏物語』における対清少納言意識
第6、7講 清紫両女の資質的な差異
第8、9講 対自然感覚からの比較
第10、11講 『枕草子』と『紫式部日記』の比較
第12、13講 宮仕え生活謳歌の清少納言
第14、15講 孤高の存在としての紫式部
<後学期>
第16、17講 対人関係における意識差
第18、19講 人生観・人間理解の問題
第20、21講 清紫並称から紫清褒貶へ
第22、23講 清紫対比の流れ—明治から大正へ
第24、25講 近代識者たちの清紫観
第26、27講 『青鞜』の時代状況のなかの清紫論
第28、29講 紫清褒貶の終息—「新しき女」の時代の閉幕
第30講 まとめ—日本文化史・思想史としての側面
■テキスト及びサブテキスト
宮崎莊平著『清少納言と紫式部 ─ その対比論序説』(朝文社)、その他については、開講時に指示する。
■成績評価
講義の理解度(レポート等)および出席状況により判定する。