英米文芸学研究 I (立石弘道)
通年 4 単位 前期課程 1 ・ 2 年 選択必須科目 研究・創作部門
■授業のねらい 英米文学の研究の趨勢は文化研究が席捲している。日本文学を研究する際にも文化研究をどう生かすかを考察したい。出席者の希望によっては、原書講読に切り替えてもいいし、希望をできるだけ取り入れる(たとえば履修者の創作の合評等)が、予定は以下の通り。
■指導方針
国文学研究でも文化研究の傾向が顕著になってきている。その代表者の 1 人が小森陽一であろう。それゆえ、氏の『〈ゆらぎ〉の日本文学』を読みながら、文化研究の実践の一端を概観する。その際様々な文学理論を小森氏がいかに取り入れているかを、できる限り分析していく。それゆえ、授業計画にないことも随時取り上げてしばしば理論の迷路に入り込むことも起こるだろう。後期はまた「ねらい」で述べたように、本授業は出席者の希望によって内容を変換することもある。
■授業及び指導計画
<前学期>
1.㈵ <日本文学>はいかに作られたのか
第1章 <ゆらぎ>としての近代散文
2.翻訳について.
3. 第2章 引き裂かれる主体、夏目漱石
4.主体とは何か?
5.㈼ <日本語>への懐疑
第2章 マキノ語通信、牧野信一
6.読者とは何か?
7. 〃
8. 第4章 越境への意志、宮沢賢治
9.記号・表象の意味
10.中心性と周縁性
11. 第5章 身体と肉体------横光理一の変節
12.身体論について
13. 〃
14. 〃
15. 〃
<後学期>
1.㈽<物語>としての歴史、<歴史>としての物語
第6章 東から西へ、西から東へ ---永井荷風の歴史---地政学的軌跡
2.トポスとは?
3.コロニアリズム、ポストコロニアリズム
サイード、およびサイード以降
4. 〃
5. 〃
6. 第7章 物語と歴史の間で----谷崎順一郎の昭和
8.セクシャリティと権力
9. 第8章 自己と他者の<ゆらぎ>---中島敦の植民地体験
10.アイデンティティについて
11. 第9章 死者と生者の間で----大岡昇平の戦後
12.戦争責任と転向
13. 終章 <日本語文学>のゆくえ
14.多文化主義について
■テキスト及びサブテキスト
テキスト 小森陽一『〈ゆらぎ〉の日本文学』( NHK ブックス)
■成績評価
出席状況、発表、レポート等を加味して総合的見地から評価する
■オフィスアワー毎週木曜日 午後 2 時半 ~ 3 時 20 分
■E-mailtate@mtd.biglobe.ne.jp